マンション管理士試験は毎年1回実施される「マンション管理士」になるための国家資格の試験です。
この試験に合格しないと「マンション管理士」を名乗ることはできません。
なにはともあれ試験問題を見てみたいという場合は「マンション管理士試験の過去問:一問一答【隙間時間での勉強に最適】」を覗いてみてください。イメージが湧くかと思います。
マンション管理士試験の目的

管理士はマンション管理組合の運営をサポートすることが仕事です。具体的な業務内容は「マンション管理士の仕事」というページにまとめました。
マンション管理士は、管理組合の様々な相談に乗るほか、管理規約・使用細則・長期修繕計画等の素案の作成や大規模修繕工事の計画・実施、居住者の義務違反・管理費の滞納等へのアドバイスも行います。
そのためには法律的な知識、建築に関する知識も必要になるため、それらの知識を十分に持っているか確認するために設けられたのが「マンション管理士」という国家資格。
その資格を取得するための試験が、マンション管理士試験です。
マンション管理士試験の受験資格

年齢、学歴、職歴などの受験資格は一切ありません。極端な話、子供でも受けられるということです。
制限がないことと、年を重ねても仕事ができそうというイメージから、50歳以上の受験者が約半数と高年代層がメインとなっているのが受験生の特徴です。
受験生の年齢層などの分析は「マンション管理士試験の年齢層・男女比・試験会場構成比」にまとめました。
また、試験のためには就業経験は必要ないものの、実際にマンション管理士として活躍するためには、少なくとも不動産・マンション業界の動きを把握することが必要ということは想像に難くありません。
情報収集には「マンション管理に関するサイト」や「マンション管理に関する新聞・雑誌」が役に立ちます。
マンション管理士試験の概要

試験の概要は以下の通りです。合格率は一桁と非常に低いものとなっています。
- 実施回数、時期:年1回、11月
- 実施場所:札幌市、仙台市、東京都、名古屋市、大阪市、広島市、福岡市、那覇市並びにこれら周辺地域。「マンション管理士試験の試験会場」に詳しくまとめました。
- 問題数、合格基準:全50問。30~38問以上正解で合格
- 方式:4択マークシート。記述回答は無し。
- 受験手数料:9,400円
- スケジュール:申込み9月、受験11月、合格発表 翌1月。「マンション管理士試験の申込み期限・試験日・合格発表日」に詳しくまとめました。
- 合格率:7.0~9.3%
マンション管理士試験の出題範囲と配点

問題範囲は3分野、50問。2018年の配点は以下の通りです。
- 法令関連:32問※
- 建築・設備関連:15問
- 管理実務・会計関連:3問
※管理業務主任者合格者は「マンション管理適正化法」の5問が免除され法令関連が27問。全部で45問
それぞれの分野に含まれる内容と設問数は以下の通りです。
①法令関連(32問)
- 区分所有法:10問
- マンション標準管理規約:8問
- 民法・借地借家法:6問
- マンション管理適正化法:5問
- 不動産登記法:1問
- 建替え等円滑化法:1問
- 被災マンション法:1問
②建築・設備関連(15問)
- 建築・設備・維持保全:11問
- 都市計画法:1問
- 建築基準法:1問
- 水道法:1問
- 消防法:1問
③管理実務・会計(3問)
- 管理組合の会計・税務:2問
- マンション標準管理委託契約書:
赤字で書いた項目だけで40問。次の章で紹介する通り、合格レベルに達します。
この分野を重点的に攻略することが大事になります。
マンション管理士試験の合格点

マンション管理士試験の設問数は50問(管理業務主任者合格者はマンション管理適正化法に関する5問が免除されて45問)。
それに対して合格点は以下のとおりです。カッコ内は管理業務主任者合格者の合格点です。
だいたい34点〜38点。40点以上取れば確実と言えそうです。
- 2018年:38点(33点)
- 2017年:36点(31点)
- 2016年:35点(30点)
- 2015年:38点(33点)
- 2014年:36点(31点)
- 2013年:38点(33点)
- 2012年:34点(29点)
- 2011年:36点(31点)
- 2010年:37点(32点)
- 2009年:34点(29点)
- 2008年:37点(32点)
- 2007年:36点(31点)
- 2006年:37点(32点)
- 2005年:34点(29点)
- 2004年:30点(25点)
- 2003年:38点(33点)
- 2002年:36点(31点)
- 2001年:38点(33点)
マンション管理士試験の勉強方法

国家試験だけあって、この資格専門の通学講座や、通信教育・WEB講座もあります。もちろん独学で学習することもできます。
それぞれのメリット・デメリットは「マンション管理士試験の3つの勉強方法」でまとめました。
まとめ
マンション管理士試験は「国家資格」、「年1回実施」。
問題範囲は以下の通り。
- マンション管理に関する法令や実務について:21問
- 管理組合の運営の円滑化について:9問
- マンションの建物や設備について:15問
- マンション管理適正化法について:5問
勉強方法は、通学、通信講座・WEB講座、独学の3つ。それぞれの特徴は「マンション管理士試験の3つの勉強方法」でまとめました。
試験問題は「マンション管理士試験の過去問:一問一答【隙間時間での勉強に最適】」で見ることができます。


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